Service Science  

サービスを科学する

 

目に見えないサービスの本質を論理的に捉えて、

サービスを組み直すことで、事業成長を加速する

NSAbook2.jpg
全ての産業でサービスが競争力や成長力に
 

様々な産業でサービス化が進んでいます。2015年には日本最高峰のサービス表彰制度「日本サービス大賞」が始まり、サービスの価値向上への関心が高まっています。いまやすべての産業でサービスは競争力や成長力になりました。しかしサービス改革は、勘や経験に頼っている部分が多く、どの企業でも実践できる理論が確立されていないのが現状です。そこで一流のサービス事業にステージアップするために、サービスの本質を論理的に捉えた組織的なサービス改革が注目され、成果を出しています。

サービスの本質

サービスの定義やその本質を組織で共有認識できなければ、議論や活動は噛み合いません。サービスの本質は、事前期待を捉えることにあります。いくら我々が良かれと思って提供したことでも、事前期待に合っていなければ「サービス」とすら呼んでもらえません。それはもはや、余計なお世話や無意味行為、迷惑行為と呼ばれてしまいます。我々は事前期待を捉えなければサービスを提供することすらできないのです。「良いサービスは喜ばれるに決まっている」と思い込んで、勝手に作ったサービスを一方的にお客様に押し付けてしまっては顧客に喜んでいただくことはできません。「事前期待」を捉えずにアレコレ取り組むのは、目隠しをして的を狙うようなものです。多くの努力は的を外してしまいます。次は「何に取り組むか」「何をやめるのか」を考える前に、「事前期待の的は何か」をハッキリさせることが重要です。事前期待の的から外れていることをやめて、事前期待に応える「価値ある努力」に集中することができると、サービスの効率化と価値向上が両立でき、サービス生産性は格段に高まるのです

サービス改革の6つの壁
 

サービス改革やCS向上は6つの壁(顧客不在の壁、建前の壁、闇雲の壁、実行の壁、継続の壁、情熱の壁)にぶつかります。これらの壁を乗り越える工夫を活動に組み込むことは欠かせません。

はじめはスモールスタートすることが少なくないサービス改革。これを一時の社内ブームではなく、壁を乗り越えながら時間と共に成果を積み上げ、仲間や応援者が増え、組織全体に波及して、大きな変革を実現できる取り組みに発展させなければまりません。そして最終的には、誰かの旗振りに頼るのではなく、サービス事業のしくみに組み込んで、事業の底力に定着します。

6つの壁を4度越える「4UPステップ」でサービス事業を変革するのです。

サービスの生産性向上

 

サービスをモデル化すれば、サービスの効率化と価値向上を両立できます。まずはじめに、サービス事業における事前期待の的を定義します。続いて、その事前期待に応えるサービスプロセスをモデル化します。

サービスの現場には、長年の経験を通して磨かれた価値ある知恵や工夫がたくさんあります。これらが十分に活かされていません。サービスをモデル化することで、ベテランやハイパフォーマーの経験知を組織の力に変えることができます。忙しさとの戦いでもあるサービス事業において、勝負プロセスをモデル化して、効率化と価値向上を同時に実現するようなサービスを設計することは、これからの時代を勝ち抜くカギになります。

成果に繋がる分岐点
 

「CSが向上したのに業績が向上しない」と、壁にぶつかる企業が増えています。例えば、顧客満足度とリピートや推奨の意向の相関関係を調べてみると、「やや満足」のお客様の実に97%がリピートしない可能性があると分かりました。つまり、リピートや推奨で選ばれ続ける事業に成長するための目標は「大満足」あるのみなのです。それにもかかわらず、CS調査は「やや満足」と「大満足」の合算値や、満足度の平均値に着目しています。合算値や平均値をいくら高めても、大満足のお客様が増えなければリピートや推奨意向が増えないのは当然です。さらには、大満足の理由には、論理的なものと感情的なものがあり、論理的な大満足は「やや満足」以上にリピートや推奨の意向が低いことも分かりました。

​成果に繋がる分岐点を心得たサービス改革でなければ、折角の努力が報われない可能性が高いのです。忙しくなるだけで成果の出ない改革から脱却したいものです。