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SERVICE  SCIENTIST’S  JOURNAL  

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勝負プロセス

定義する

忙しさとの戦いの中で、すべてのプロセスを全力で頑張ることはできません。どうやって勝負どころにメリハリをつけるのでしょうか。

「全部のプロセスを全力で頑張れ」は実行できない

 サービスプロセスのモデル化で極めて重要なのは「勝負プロセス」の設定です。サービスの現場は常に忙しさとの戦いです。すべてのプロセスで「あれもこれもがんばれ」と言われてもできません。サービスプロセス全体の中でも、価値あるサービス実現のカギとなるプロセスはどこなのか、そこで具体的にどんな努力をすべきか、メリハリあるサービスプロセスを組み立てる必要があるのです。

 成果への分岐点をモデルにドッキングする

 勝負プロセスとは、具体的にどんなものなのでしょうか。たとえばサービス事業の成長には、明らかな分岐点があります。たとえば、リピートや紹介で事業を拡大したい場合、「感情的な大満足」のみが、その成果に結びつくという調査結果があります。

詳しくは「成果への分岐点」を参照

 こういった、事業成果に直結するポイントをサービスプロセスモデルの中に組み込んでいくのです。

 提案営業の勝負プロセスは提案ではない

 たとえば、提案営業の勝負プロセスをモデル化してみると、こんなことが分かります。提案営業ですから、普通なら勝負プロセスは「提案プロセス」としたくなります。しかし実際は、提案段階でいくら頑張っても受注に至らないことが多々あります。実は社内の優秀な営業マンは「提案プロセス」はさほど重要視していません。

 サービスは目に見えないものなので、不安がある顧客が多く、「提案プロセス」の前の「相談プロセス」で心を掴まなければ、提案だけ頑張っても意味がないというのです。つまり、提案営業の本当の勝負プロセスは「相談プロセス」にありそうだと分かります。

 では、心を掴むご相談プロセスを実現するにはどうしたらいいのか。このテーマに集中して、社内の経験知をもってプロセスをモデル化したら、提案営業で勝負が決まるモデルができあがりそうです。

 このケースでは実際に、顧客からの提案依頼の段階で、既に勝負が決まっている提案営業のモデル化ができあがりました。

 本当の勝負プロセスはどこか

 自分たちのサービス事業における本当の勝負プロセスはどこなのか。是非明確にしておきたいものです。実際に取り組んでみると、普段努力しているポイントと違うところに勝負プロセスが存在していたり、社内のハイパフォーマーとそうでない社員との差がどこにあるのかが明らかになることもあります。現場の知恵や工夫を組織の力に変えて、事業成長を加速するサービスモデルには、勝負プロセスの設定が欠かせないのです。

 

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