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SERVICE  SCIENTIST’S  JOURNAL  

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イノベーション

​の

4つの力

​サービスイノベーションを絵に描いた餅にせず、事業モデルとして確立する4つの力。この力を高めれば、サービス改革は加速します。

 サービスモデルを築き上げる力

 サービスイノベーションのひとつの形は、新たなサービスモデルを構築し、事業として確立するというものです。サービスをモデル化することで、価値の再現性が高まり、継続的な事業成長を可能にします。加えて、モデル化できれば、他の事業や領域に拡大展開することも容易になります。目に見えないサービスだからこそ、価値あるサービスを設計やしくみとしてモデル化することが重要です。

詳しくは「サービスプロセスのモデル化」を参照

 サービスイノベーションの形を確固たるものにするには、このサービスモデルを事業として「築き上げる力」が欠かせません。

 ただし、サービスモデルがイノベーションの実現に至るのか、絵に描いた餅で終わるのかは、その手前に分かれ道があります。そこには、他の3つの力も必要です。

 「まぐれ当たり」を見つける力

 日本の優れたサービスの数々をひも解くと、サービスイノベーションのきっかけは、実にささいなことだと気付きます。たまたま感じた「おやっ」「もやっ」「ハッ」という思いや違和感から、糸口を掴んでいるのです。はじめの一歩として、この「まぐれ当たり」を見つける力が重要です。

 まぐれ当たりへの感度を高める役割を担うのが、サービスモデルの原点である「事前期待の的」です。まぐれ当たりは、すでに目の前で起きているのに見過ごしているものが多くあります。事前期待への関心や仮説がそれを見つける力を高めてくれるはずです。

詳しくは「事前期待の的を見定める」を参照
 


 まぐれ当たりは「次」が肝心

 サービスイノベーションを実現している事例は、他と何が違うのか。それは、まぐれ当たりを見つけた「次」の行動にあります。まぐれ当たりを、今度は自分たちで再現できるように努力しているのです。まぐれ当たりを「確信に変える力」が重要だったのです。

 確信に変える力

 自分ひとりが確信を持っただけでは組織は変われません。目指すは「みんなの確信」です。そこで重要なのが、「実験室」です。企画やプランニングばかりで実行されなければ意味がありません。たとえ実行できても、やりっ放しではサービスを磨き上げることはできません。

 実験室として実践型のサービス改革に取り組みます。サービスモデルは、実験の仮説にもなります。仮説のない実験では、成果と経験知を積み上げることはできません。変革に納得感を持たせ、積み上げ型で確信を高めていくために、サービス設計は欠かせないのです。

 実験に学びを得ながら、サービス事業を軌道修正したり、サービスモデルをブラッシュアップして、成果実感を積み上げることで確信を高めていきます。うまくいかなくても良いのです。実験だとすれば、その経験からも学ぶことはできるはずです。

 サービス改革を加速する

 「他社ではサービス改革は、どれくらいの時間をかけていますか」と質問をよくいただきます。実際には、半年で駆け上がった企業もあれば、毎年一歩ずつ時間をかけてステップアップしていく企業もあります。この差はどこにあるのか。それは、「壁に向かう力」の違いです。壁に直面した時、それにどう向かうかによって、変革のスピードは大きく変わります。

 

 サービス改革は必ず壁にぶつかります。このとき、すぐに諦めてしまったり、妥協してしまっては変化への抵抗感を乗り越えることはできません。壁に向かう力を高めるには「ビジョン、危機感、使命感」の3点セットに火を付けることです。自分自身のビジョン、危機感、使命感に火を付け、それを伝播させて仲間をつくっていくことが、様々な壁を乗り越えながらサービス事業をつくり変えていく原動力になるのです。

詳しくは「情熱の壁 × 信念を原動力に」を参照) 

 ただし、精神論だけでは組織的な変革は推進できません。そこでもう1つ「シナリオ」を描くことが大切です。サービス改革を通して事業が具体的にどのように成長していくのかを明示するものです。あるいは危機感シナリオを描くこともあります。

詳しくは「建前の壁 × シナリオ」を参照

  

 ビジョン、危機感、使命感に火を付けて事業の変革ストーリーを明確にすることこそ、壁に向かう力となり、事業変革のステップアップを加速してくれるはずです。

 

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