SERVICE  SCIENTIST’S  JOURNAL  

ESポイント

組み込む

従業員満足やエンゲージメント、インナーブランディングと連動したサービス改革が増えいます。カギはスキを磨くサービスモデルの設計です。

 従業員がイキイキするサービス改革

 ES(従業員満足)やエンゲージメント、インナーブランディングというテーマと連動してサービス改革を進めることが近年増えてきました。

 最近よく「CS(顧客満足)とESはどちらが先か」と聞かれます。海外の理論では「ESが先、CSはあと」という考え方もあります。しかし実は、いくつもの優れたサービスの事例から、日本のサービス経営においては「CSとESは同時に高められる」と分かります。CSとESを別物扱いせずに、同時に高められるようにするのが、経営やマネジメントの仕事であり、サービスモデルの役割のひとつだといえます。

 スキを磨くサービスプロセスを設計する

 現場の知恵や工夫を組織の力に変えるサービスプロセスのモデル化では、「勝負プロセス」を定義することで、サービス価値やCSを事業成果に強力に結びつけます。

詳しくは「サービスプロセスのモデル化」を参照

 最近はでよく、このサービスプロセスモデルにESポイントを組み込みます。「自分のスキルを活かした仕事が顧客の役に立ったんだ」と、仕事のやりがいや意義を実感するポイントをサービスプロセス設計の中に組み込むのです。

 ある外食企業では、新人には必ず会計後のお見送りのポジションを与えると言います。帰り際に顧客から「ありがとう」「おいしかったよ」「また来るね」と言ってもらう経験を積むことで、この仕事を好きになってもらうことから始めるのだと。

 このように、仕事の中に「好き」を作るサービスプロセスを設計して運用することで、CSが高まるほどにこの仕事や会社が好きだという従業員が増え、さらにCSを高めるアクションへと繋がります。

 

これを、「スキを磨くサービスプロセス設計」と呼んでいます。

 スキを磨くマネジメントのしくみ

 もうひとつ大切なのは、「皆でやってみる」を後押しするサービスマネジメントのしくみです。

 自分たちで決めて、「やってみる」を踏み出せる会社と、その手前でアレコレ理由を付けて現場が諦めてしまう会社、マネジメントが現場を諦めさせてしまう会社とでは、変化や成長の速度に大きな差が付きます。それだけでなく、「やってみる」現場は、イキイキしていることが多いものです。誤解してはいけないのは、イキイキしているから「やってみる」ができるのではありません。「やってみる」からイキイキしているのです。

 サービスモデルを「やってみる」の題材に

 いくらキレイなサービスモデルを設計しても、実行しなければ意味がありません。やってみなければ分からないコト、見えない風景、得られない感覚がたくさんあります。やってみて得た経験知や実感にこそ、宝の山なのです。著書「日本の優れたサービス」の帯にメッセージをくださった一橋大学の野中郁次郎先生の言葉をお借すると、これを「知的体育会系」と言うそうです。

 事業マネジメントのしくみとして、皆で決めてやってみることを後押しできれば、チームで仕事をしている実感や、自分たちが事業を作っている自覚と自信を高められます。

 サービスプロセスモデルはまさに、この「やってみる」を促し、顧客接点の仕事での成功体験を積み上げるチャンスを生み出せます。「スキを磨く事業マネジメントのしくみ」としてサービスモデルを運用するのです。

 スキルを磨く × スキを磨く

 「スキル」を磨くことは、どの会社も熱心に取り組んでいます。そこに「スキ」を磨くことを掛け合わせることが大切です。磨いたスキルを活かして顧客に貢献し、事業成長に貢献している実感が、この仕事、この事業が好きだという思いを高めてくれます。仕事でスキを磨くサービスモデルとマネジメントの運用でCSとESを橋渡しして、魅力的なサービス事業へステージアップしましょう。

 

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