SERVICE  SCIENTIST’S  JOURNAL  

事前期待

キーワード

数々の事例から見つかったキーワードを糸口にすれば、価値ある事前期待を見つけてられる可能性は格段に高まります。

 価値ある事前期待の着眼点

 日本サービス大賞を受賞したサービスなど、数々の優れたサービスの事例を分析してみると、価値ある事前期待に着眼するためのキーワードが明らかになりました。キーワードを糸口にすれば、自社サービスの的に見据えるべき事前期待が見つけやすくなります。

「潜在ニーズを見つけろ」ではよく分からない

 潜在ニーズや潜在的な事前期待を見つけることが重要であることは分かりますが、容易いことではありません。そこで、優れたサービスの事例から、キーワードを見つけました。それは、「人生観や価値観に触れる事前期待」です。どんなサービスであっても、顧客の人生観や価値観から生じている事前期待はあるものです。これに応えるサービスは、顧客が圧倒的な価値を感じることが多いと分かりました。

 ただし、こういった事前期待は、サービス提供者が顧客と双方向にやり取りをしながら、潜在的に期待していることを引き出したり、気付きを促すことで、顕在化させていくプロセスが欠かせません。これぞサービスを「共創」することでもあります。

詳しくは「共創とは」を参照

 諦めている事前期待がある

 顧客が自ら「ここまではさすがに期待しすぎだよね」と、諦めてしまっている事前期待があるものです。あるいは、顧客の期待に応えてこなかったばかりに、諦めさせてしまっているものもありそうです。

 

 この「諦めている事前期待」を見つけて、それに応えるサービスを仕立てるのです。「諦めなくてもいいですよ。私たちがそれにお応えします」といえるサービスには、「本当はこういうサービスがあるといいなと思っていたんです」と顧客が集まってくれます。他社との圧倒的な差別化になるのです。

 たとえばシニアマーケットという言葉をよく目にしますが、この言葉の中に事前期待の情報はありません。そこで、シニアマーケットとは、「何を諦めている事前期待のマーケットなのか」で再定義します。すると、このマーケットに対して、自分たちはどんなサービスを打ち出したら良いかが明確になるはずです。

 他にも、働く女性マーケットではどうでしょう。といった具合に、ターゲット市場を事前期待で再定義してみると良いでしょう。

詳しくは「顧客を事前期待で再定義」を参照​)

 身近な成功事例からひも解くがある

 他にも、顧客にとっては「潜在的」であっても、プロであるサービス提供者にとっては想定の範囲内である「よくある潜在的な事前期待」というものがあります。この事前期待は、ベテランや感度の良いスタッフが経験知としてとらえているものです。社内の成功事例を事前期待で分析してみると見つけることができます。

 たとえば、法人向けサービスで、クライアント企業の担当者が上司に報告するための相談にまで乗ったら、担当者には「こんなことまで対応してくれるなんて」と感激してもらえ、その上司も価値が実感できてリピートオーダーがいただけた。という具合です。

 キーワードは、まだまだある

 他にも、「よくばりな事前期待」や「従業員のやりがいになる事前期待」など、いくつかのキーワードが見つかっています。自分たちのサービス事業における事前期待のキーワードを考えてみるのも良いでしょう。キーワードを糸口にすれば、価値ある事前期待を見つけてられる可能性は格段に高まります。

 

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