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SERVICE  SCIENTIST’S  JOURNAL  

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サービス

価値の

​2要素

メニューや機能のスペック競争では差が付かず、疲弊している業界がたくさんあります。サービスの価値の土俵がどのようにシフトしているのか捉えておきたいものです。

 サービスの価値向上は、事業の成長力や競争力そのものなので、多くの企業が熱心に取り組んでいます。しかし、思うように顧客からの評価が向上しなくて苦労していようです。

 顧客はサービスのどこを評価して価値を感じているのか。それをロジカルに理解しておく必要があります。ここから、いまなぜ世の中で「モノからコトへ」「交換価値から経験価値へ」「製造業のサービス化」「価値共創」などのキーワードが重視されているのかも分かるはずです。

 サービスの評価は2つに分解できる

 サービスの評価は「サービスの成果」に対する評価と「サービスのプロセス」に対する評価の2つに分解できます。

 「サービスの成果」とは、たとえば”QCD”(品質・コスト・納期)や、”早い、安い、うまい”のように、サービスの機能的な部分を指します。一方で「サービスのプロセス」は、スタッフの印象や柔軟な対応など、サービス利用の過程で経験できることが評価対象となります。

 顧客に高い価値を感じてもらうには、サービスの「成果」と「プロセス」の両方の評価を高めなければなりません。当たり前のようですが、実はここに盲点がありました。

 サービス価値向上の伸びしろ

 サービスをマネジメントする立場になると、ついつい「サービスの成果」ばかり気にしてしまう傾向があります。多くの企業で、”早い・安い・うまい(上手い)”や、”メニューや機能の開発”については、熱心に取り組まれています。

 一方で、「サービスのプロセス」の評価を高めるための努力は、現場や個人に任せきりになっており、組織的に取り組めていないことがほとんどです。この評価を、いかにして組織的に高められるかが、サービス価値向上の伸びしろであり、多くの企業がサービス改革に乗り出す理由なのです。

 差別化の土俵がプロセス型にシフトしている

 いま、多くの業界でサービスのメニューや機能では差が付かず、価格競争に引きずり込まれています。サービスの成果では、差別化しにくくなっているのです。だからこそ、サービスのプロセスで差別化する土俵にシフトが進んでいます。

 これが「モノからコトへ」「交換価値から経験価値へ」「製造業のサービス化」「価値共創」などのキーワードが注目される背景であり、プロセス型に価値をシフトするサービス改革が増えている理由です。

 

 

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